さいたま市大宮区の税理士守屋です。

会社設立時の資本金の話です。

会社には資本金が必要です。
昔の商法では、株式会社は1,000万円、有限会社は300万円の資本金が必要でした。
会社法では最低資本金が撤廃されて1円から会社が作れます。

一般論からすればやろうとするビジネスにもよりますが資本金は大きいほうがよい。
大きければよいわけではありませんが、少なすぎるのは原則的にアウトです。
例外があるとすると融資を受ける必要のない会社は最低資本金でよいと思います。

最近のお客様に多いのが会社をつくっても資本金相当額を会社に入れてくれません。
建設業の許可申請をする場合には純資産が500万円必要で、
一時的に500万円あり他の条件が満たされていれば申請は通ります。
会社の資本金は別です。会社をつくるときに資本金を決めます。
自分の通帳に資本金相当額がはいっていることが確認できる通帳コピーを法務局に提出します。
会社が設立されたらその通帳コピーに記載された資本金は会社の通帳に移してください。
会社ができた瞬間、個人の金が会社の金になるからです。

我々からすると会社の通帳に移すのが当たり前なのですが、
当たり前ではない人が最近多いです。
入れてくれないお客様に聞くと、
「いれなくてよいと思ってた。しらなかった。」
「人から借りた金で会社を作った。だから手許に金がない。」
と言われます。困ったものです。

会社を作ったら会社の資本金は会社に移してくださいね。
移さないと会社から個人への貸し付けになって会社の帳簿上、
貸付金という科目に残高がのこり融資の際に減点になります。

金融機関からすると金がなくて金融機関に融資を申し込んだ。
金がなくて融資の申し込みをするのなら、会社が社長に貸している金を返してもらえばいいのでは。
となります。

会社設立に関する本はいろいろ売ってて、
会社経営に関する「いろは」はのっているはずなのに、
こういう基本的はことは書いてないのかな。

会社の資本金は、会社の通帳ができたら、
かならず資金移動してくださいって話でした。